めまいとは

めまいのイメージ画像

「めまい」という言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、一口にめまいといっても、実際には様々なタイプがあります。
目がグルグル回るような「回転性めまい」、足が地に着かないフワフワしたような状態の「浮動性めまい」もあれば、立ち上がると目の前が暗くなるような「立ちくらみ」もあります。
当院では、こうしたタイプを見極め、患者さんに合った治療を進めていきますので、下記のような症状がみられたときは、お気軽にご受診ください。

めまいの主な種類

良性発作性頭位めまい症

良性発作性頭位めまい症になると、頭を動かしたときに回転性のめまいを感じます。
寝返りを打ったとき、起床時にベッドから飛び起きたとき、長時間同じ姿勢を保っていた後などに起こりやすいと言われています。
頭位の変化によって数秒~1分程度の間、周囲のものが動いているように感じますが、耳鳴りや難聴などの症状はほとんどみられません。

主な原因は、耳石器内にある耳石がずれてしまい、半規管の中に入り込んでしまうことだと言われています。
長期の臥床、頭部外傷、耳の手術なども原因となります。
保存的に経過をみていた場合でも、数日で軽快することが多いです。
しかし、難治性のケース、中枢性めまい(脳梗塞、脳腫瘍など)の可能性もありますので、早期に診断をつけておくことが大切です。
治療は、理学治療、前庭リハビリがメインとなります。めまい症状の経過により、投薬を併用することもあります。

メニエール病

メニエール病は、めまい症状だけでなく、耳鳴り、耳閉感、難聴なども同時に起こることがあります。
めまい発作が数時間にわたって続いてしまうケースもあり、いったん症状が治まったとしても、長期間にわたって何度も発作を繰り返すことがあります。
慢性化することで、耳鳴りや高度の難聴が残ることもあります。
主な原因は、内リンパ水腫とされており、ストレスや睡眠不足、過労などが積み重なるとリスクが高まります。

現時点ではメニエール病を完治させる治療法はなく、良い状態を保てるようにコントロールしていくことが治療の主眼となります。
患者さんにみられる症状の程度によって、血流を改善させる薬、利尿薬、抗めまい薬などを使用していきます。
また、日常のストレスの軽減、有酸素運動、睡眠が非常に大切になってきます。
上手く息抜きをしていく方法、睡眠のアドバイスなどご相談ください。

前庭神経炎

前庭神経炎の主な原因は、平衡感覚をつかさどる前庭神経の障害だと考えられています。
とくに前触れがないのに、突然激しい回転性めまいに見舞われ、さらに悪心や嘔吐なども引き起こされる病気です。
耳鳴りや難聴の症状は、あまりみられません。
数日間はめまいの症状に悩まされますが、時間が経過するにつれて落ち着いてくることが多いですが、症状の強い場合は入院が必要になることもあります。
急性期は、投薬による治療を行います。
ステロイド薬、抗めまい薬、吐き気止め、血流改善薬などを患者さんの症状に合わせて選択します。
まれに、後遺症としてめまい・ふらつき症状が残ってしまうこともあります。
その場合は、前庭リハビリを通して、めまい症状を軽減していくお手伝いをさせて頂きます。